080117晴れ/曇り

夜空を見上げても
今日は星が見えない宇都宮
いつもの北斗七星が見えなくてなんだか寂しいけれど
星の世界の話、とふと見上げる空の話
 
ロケットを打ち上げるさい
よくテレビなんかで見られるように
ブースターロケットが役目を終え
軌道に乗る前に、切り離される
 
切り離されて、衛星がさらに高度を上げて行く映像は
しょっちゅう映し出されるのだけれど
切り離されたブースターは
もう、役目を終えて、「ありがとう」の声もかけられず
どうでもよかったかのように
話題にも登らないのだけれど
まあ、アメリカなんて
上手い具合に(全然うまくないし果たして酷いが)
海に落とすということ
 
だけれども、旧ソビエト連邦
戦時下、ロケットを秘密裏に打ち上げなくてはならず
1950年代、世界最大の発射打ち上げセンターだった
バイコヌール宇宙基地は
中央アジアの荒涼とした陸の奥地、カザフスタン共和国に建設され
 
当然、切り離されたブースターは陸地に落ちるわけで
飛行経路の真下に暮らす人々の裏庭に
どでかい鉄の塊が
もの凄い音をたてて落下激突するわけで
それが40年も続いて
当然、その地域一帯を、屑鉄置場へとかえてしまったという事実は
まあ歴史の教科書には出てこないけれど
あったようなのです
 
1991年にソビエトが崩壊し
現在では欧米諸国が
その打ち上げ場を利用していて
現在でもその副産物の鉄屑が
村人を襲うかたわら
貧しい彼らの副収入源になっているという報道は
プラネテス」という日本の漫画に
http://ja.wikipedia.org/wiki/プラネテス
描かれていることよりも
近くて遠い、今という現在を
伝えてくれるハナシとして
ジャーナリズムの重要な存在意義を
改めて教えてもらったなと
曇った夜空を見上げながら
 
ふと
そうおもう
曇りの夜空
 
(参照:週刊金曜日 685号 記事・写真/ジョナス・ベンディクセン)
http://www.kinyobi.co.jp/Recent